最近の追い焚きができるお風呂には、浴槽内に1か所、お湯が出て来る穴(循環口)があります。追い焚きができるということは浴槽内のぬるくなったお湯を吸い込む穴も必要です。それも同じところにあります。2本の配管(ペアホース)が並行してつなげてあって、その断面を見たとき片方の口は出口専用、もう片方の口は入口専用になっています。
多くの循環口(円形)では、正面中央から入口へ吸い込んで、側面から下に向かって出口からはき出すよう作り込んまれています。このように説明してもわかりにくいと思っていたところ、東洋アルチタイト産業株式会社の「風呂・給湯機器配管関連部材総合カタログ Vol.11」にわかりやすい絵を見つけました。
このような追い焚きシステムが日本で普及し始めたのは1980年代からです。それまで風呂釜を設置できる場所に浴室を作る必要がありましたが、このような方式になり、配管を長く伸ばして給湯器(風呂釜)から離れたところに浴室を作ることが可能になりました。間取りの自由度が上がったこともガス給湯器を使った追い焚き風呂の普及が進んだ理由です。
しかし、年々配管の平均的長さが長くなる傾向が続いたため、追い焚き配管内部がお風呂で最も汚れた(雑菌が繁殖している場所)になってしまいました。これがプロの風呂釜洗浄が登場した背景です。