
市販の洗浄剤のパッケージによく表示されている「99%除菌」という言葉は宣伝言葉だと思ってください。
もちろん一般家庭においては無菌室があるわけではありませんから、100%の除菌(*)はありえません。また、この比率は雑菌の総量に対するものか、雑菌の種類に関するものか、あいまいです。
実は、業界団体である「日本石鹸洗剤工業会」内に置かれた「洗剤・石けん公正取引協議会」において、洗浄剤の説明として表示してよい言葉に対する決め事「家庭用合成洗剤及び家庭用石けんの表示に関する公正競争規約」があって、そこにはこのような文言が書かれています。
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(特定用語の使用基準)
第5条 事業者は合成洗剤及び石けんの品質、性能、効能等に関して、次の各号に掲げる用語を使用する場合は、当該各号に定めるところによらなければならない。
(1) 万能を意味する用語
「万能」、「万全」、「何でも」等用途又は効果が万能万全であることを意味する用語は、断定的に使用することはできない。
(2) 完全を意味する用語
「完全」、「100パーセント」、「絶対」等全く欠けるところがないことを意味する用語は、断定的に使用することはできない。
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「100%」を使ってはいけないのだから「99%」ならよいだろう、という誤った拡大解釈から始まったことのようです。
*「除菌」に対しても上記決め事に定義が書いてあります。除菌サービスセンターの「除菌」の意味するところはこの定義に従っております。
「除菌とは、物理的、化学的又は生物学的作用などにより、対象物から増殖可能な細菌の 数(生菌数)を有効数減少させることをいう。」