
「プロの風呂釜洗浄」が、追い焚き配管内の汚れを取ることができるのは「魔法のブラシ」が決め手です。洗浄剤の選び方だけで解決できないことは、市販の洗浄剤の効果を見れば明らかです。
お風呂の追い焚き配管は通常細くて長く、10メートルに及ぶことがあります。その内壁に付着した雑菌が繁殖すると、自らを守る膜(バイオフィルム)を作り、さらに膜に守られて繁殖し続けます。
バイオフィルムをはがし取ることは、追い焚き配管内に魔法のブラシを入れることでもしない限り不可能だと思われていました。なぜなら、歯周病のたとえでおわかりのように、バイオフィルムをはがすことは至難の業だからです。
プロの風呂釜洗浄が見つけた魔法のブラシが、細かな気泡=マイクロバブルです。マイクロバブルを発生させる装置や、組み合わせる洗浄剤の試行錯誤を重ねた結果、効果を発揮できる技法を開発しました。では、マイクロバブルがどのようにして汚れを取るのでしょうか。現時点で考えられているメカニズムは以下のようになります。
マイクロバブルとはその名の通りとても細かな気泡です。ポンプを使ってマイクロバブルを高密度に含んだ水を作って、浴槽の沸かし口から配管内に注ぎ続けます。この状態で追い焚きをオンにすると、沸かし口の片方の口からお湯が吸い込まれ、給湯器まで行って温められて、戻ってきてもう片方の口からはき出されます。
図は、追い焚き配管の断面図です。壁の内側に黒っぽくバイオフィルムがこびりついています。
最初に液体洗浄剤を吸い込ませます。その成分がバイオフィルムに働きかけて、膜を維持する力を弱める働きをします。この結果、膜がちぎれやすくなります。
次に、発泡効果のある粉末洗浄剤と、マイクロバブルを吸い込ませます。図は、配管内に吸い込まれたマイクロバブルが壁面にこびりついたバイオフィルムにぶつかっているところです。このとき、静電気の力で、マイクロバブルがバイオフィルム表面にくっつきます。
帆かけ船を想像してください。風が吹く中で帆を立てると、より大きな風の力を受けます。同様に膜の表面にマイクロバブルがくっつくと、より大きな水流の力を受けます。 マイクロバブルが水流に押されて膜から離れる時、膜の一部をくっつけたまま、ちぎって持っていきます。
無数のマイクロバブルが膜にくっついて、それらが帆となって追い焚き配管内の早い水流の力を受け止めることによって、魔法のブラシとして働けることになるのです。