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【追い焚き配管洗浄入門】(12)追い焚き配管洗浄から歯磨き理解へ進む道1

 私ども除菌サービスセンターでは、日本のシニアのケアをサポートすることをめざしておりますので、現在高齢者の死因としてクローズアップされている誤嚥性肺炎には関心を持っております。これの予防が口腔ケア(口の中の衛生管理)です。

 

誤嚥性肺炎の原因の多くが、雑菌を含んだ患者の唾液が食道ではなく気管にご誘導されてしまい、肺に達した雑菌によって肺炎が引き起こされることです。高齢者が誤嚥性肺炎のため入院すると、食事制限されますので

よてもつらい入院生活になってしまします。

 

そこで歯周病予防を含む口腔ケアを理解しておいた方がよいです。そのとき、当「風呂ブログ」にこれまで書いてきた「追い焚き配管洗浄」のあれこれが、ものの例えとして歯周病理解に役立つことに気がつきました。

 

言ってみれば、

 

 「口の中」⇔「追い焚き配管の中」

 「うがい」「通常歯ブラシ」⇔「市販の洗浄剤」

 「デンタルフロス」「歯間ブラシ」⇔「マイクロバブル洗浄」(プロの風呂釜洗浄

 

というアナロジーです。

 

というわけで、まず虫歯/歯周病について復習してみましょう。虫歯の原因は口の中の常在菌です。常在菌には、自分の体から接着剤のようなものを出して歯の表面に付いて「プラーク」という菌の集合体をつくっていくものがあります。

 

菌がプラークになるとバリアを張るようになり、これがバイオフィルムです。バイオフィルムの内側に守られて菌が増えていきます。このメカニズムについて、風呂ブログで何度も取り上げているように、これは追い焚き配管内で起こっていることと同じメカニズムです。

 

そうした菌たちが酸をつくって、歯の成分であるカルシウムやリンなどの物質を溶かし出す現象が虫歯です。また、菌たちが歯ぐきにダメージを与えるのが歯周病です。

 

ところで、現在虫歯は「自然治癒するもの」と考えられています。唾液が酸を中和して口の中をほぼ中性にすると、歯にカルシウムやリンが再び取り込まれることによって虫歯の修復作業も行われます。虫歯の自然治癒とはこの現象のことです。[続く]