現在では屋外壁掛け式のガス給湯器が主流となっています。その結果、浴室のほか、台所や洗面所でもお湯を出せるとても便利なシステムが生まれました。しかし目に見えないところでは、大変なことが起こっていたことを、プロの風呂釜洗浄が明らかにしました。
屋外壁掛け式のガス給湯器にも追い焚き機能がついて、ポンプの力で浴槽から水を吸い上げ、給湯器内部で温めて浴槽に戻しています。このとき使用する配管が追い焚き配管です。
ガス給湯器が浴槽の近くにあれば、この追い焚き配管が短くてすむのですが、実際には両者の設置場所が離れていることが多くなっています。戸建てであればお風呂を2階に作ることが増えています。そうなると追い焚き配管が長くなり、しかも壁に沿って設置しないといけないため、折れ曲がり箇所が多くなります。
「追い焚き配管」が変えた日本住宅の間取り設計
間取り設計上、屋外設置のガス給湯器やエコキュートと、浴室浴槽がどんなに離れていてもとりあえずかまわなくなったのです。その結果両者をつなぐ追い焚き配管の平均的な長さが年々増えていきました。
もともと追い焚き配管は細くて長いので、その中を流れる水またはお湯の流速が早くなります。もともとはそれゆえ配管内部に汚れがつかないと言われていました。ところが、プロの風呂釜洗浄によってあちらこちらで追い焚き配管内部の洗浄が行われた結果、のきなみその中に汚れが蓄積している実態が明らかになりました。
追い焚き配管が雑菌の巣になっていた
プロの風呂釜洗浄によって、この実態が明らかにされたとも言えます。 実態として、この細くて、長くて、折れ曲がり箇所が多い追い焚き配管では、湯垢などが混じったお湯が繰り返し通過するうちに、内壁に汚れが付着していたのです。