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【プロの追い焚き配管洗浄入門】(18) 見えない追い焚き配管の形状・材質を見ると

改めて、追い焚き配管そのものの形や材質について説明します。なにしろ、浴槽についている出入口の断面にはフィルターをかぶせてありますし、壁の中、床下を通っていて見えませんので、追い焚き配管そのものを角度を変えて何度も説明します。

 

まず、追い焚き配管は、浴槽と給湯器(あるいはエコジョーズ、エコキュート)との間をつなぐものです。浴槽から見ると、給湯器へお湯を送る配管と、浴槽にお湯がもどってくる配管との2本からなります。

 

壁中や床下を迂回しながら浴槽と給湯器とを結ぶために、最長で10メートルになることがあります。また、チューブの内径が13ミリ、外径が23ミリほどです。2本のチューブの起点と終点が同じですので、2本が平行に並んで接しているところをつないで加工したペアチューブになっていることが多いです(図参照)。

 

住宅の配管経路を決定する際、追い焚き配管と給水配管との間隔をとる必要があります。給水配管が追い焚き配管に隣接しすぎていると飲み水が温められてぬるくなることがあるからです。

 

また、銅、樹脂、ゴムと様々な中から素材を決定します。最近は加工のしやすさから樹脂が選ばれることがほとんどです。

 

一方で樹脂は柔軟性のある素材のためお湯が高速で循環するとき、配管全体に振動が起こる可能性があります。振動が騒音を発生することもあります。エコキュートの場合、振動がエラーを引きおこすことがあることの注意が必要です。

 

多くの方が、配管から水道管をイメージして、金属製だと思っていますが、近年は樹脂製であることが多いです。樹脂製であると錆びる心配がありません。逆に言えば追い焚き時やお湯張り時にサビが出てくると金属製であることがうかがえます。

 

サビが出てきた場合、プロの風呂釜洗浄では、定期的な洗浄をおススメして、その都度サビを取り切る対応を行っております。こうして、追い焚き配管を交換できる日までしのいでいただきます。

 

なお、ガス給湯器を新しく交換したからといって、追い焚き配管が樹脂製とは限りません。壁の中に入っている追い焚き配管は交換しにくいので、そのまま使ってしまうことがあるからです。サビが出るからガス給湯器を交換したはずが、追い焚き配管はそのまま残ったという勘違いが起こらぬようくれぐれもご注意ください。