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【プロの追い焚き配管洗浄入門】(19) 追い焚き配管が汚れるのは追い焚きしていないとき(その1)

当ブログでは、お風呂の追い焚き配管内の汚れを、歯周病のプラークにたとえて説明してきました。長寿の時代を支えるためには、健康入浴と歯周病予防が重要だと思うからです。そのため、日頃から両分野の書籍をよく読んで、良書が見つかったら当ブログで紹介しております。

 

今回から、五島朋幸著『死ぬまで嚙んで食べる』(光文社新書)の一節を紹介します。歯周病のお話なのに、以下のように単語を入れ替えたら、おもしろいくらい、そのまま追い焚き配管洗浄に適用できます。バイオフィルム(プラーク)という共通の敵への対策であるからです。

 

以下では、

・口の中 → 追い焚き配管の中

・口腔ケア → プロの風呂釜洗浄

・歯 → 配管内壁

と置き換えてお読みください。

 

口の中の細菌はそのままの形で口の中にいるだけではありません。適切に口腔ケアをしないと細菌が増殖して集まり等を分解してネバネバした物質を作り出します。それを住処にしてさらに多くの細菌が集まりバイオフィルムという形態になって歯にへばりついてしまうのです。(洗面所やキッチンお風呂場などの排水溝のヌルヌルもバイオフィルムです。)

 

バイオフィルムは付着性が強く一旦できるとなかなか剥がれない上に、その中には薬剤が効きにくいので容易に細菌が死滅しません。(口の中のバイオフィルムをプラークと呼びます 。)

 

バイオフィルムは水や洗剤をかけただけではとれないこと。シャワーの圧力を最強にしてかけても、除菌と書かれた洗剤をかけても、それだけでは取れません。ゴシゴシと歯ブラシでこすらないと取れないのです。 

 

 「ゴシゴシと歯ブラシでこすらないと取れない」ことは追い焚き配管内のバイオフィルムでも同様です。しかし細くて長い追い焚き配管内に挿入できるブラシは存在しません。そこで、プロの風呂釜洗浄では、マイクロバブルがブラシとして働くことを発見したのです。(続く)